西行法師
さいぎょうほうし
嘆けとて 月やはものを 思はする
かこち顔なる わが涙かな
歌意
嘆き悲しめと言って、月が私に物思いをさせるのだろうか、いやそうではない。(月を眺めながら流す)私の涙は、月にかこつけている(月のせいにしている)顔つきであるなあ。
超現代語訳
月見て泣いてる私、PVの主人公っぽくない? でも本当は月のせいじゃなくて、全部あんたのせいなんだよね。月を言い訳にして泣くとか、自分でもズルいと思うわ。
決まり字
なげけ
文法解説
【三句切れ】「嘆けとて」は嘆けといって。「月やは」は月が〜だろうか(反語)。「かこち顔」はせいにする顔つき。
掛詞
なし
補足解説
西行法師。恋の涙を月のせいにしている、と自嘲する歌。実際は恋の苦しみだが、月を見るふりをして泣くという、複雑な男心。