技術・スキル
札の取り方から配置戦略まで
競技かるたの技術を身につけよう
構え・姿勢
基本姿勢
競技かるたでは、正座ではなく片膝立ちや両膝を少し開いた座り方が一般的です。素早く動けるよう、重心を低く保ちながらも、瞬時に手を伸ばせる姿勢を作ります。
- 上半身:やや前傾姿勢で、両手を場の近くに構える
- 重心:低く安定させ、左右どちらにも動けるように
- 視線:場全体を広く見る(一点を凝視しない)
利き手と逆手
多くの選手は利き手をメインで使いますが、上級者は両手を使い分けます。自陣の左側は左手、右側は右手など、札の位置によって使い分けることで、より速く取れるようになります。
取り手の技術
払い手(はらいて)
最も基本的な取り方。札の横から手を振り抜いて、札を場外に払い出す技術です。
- 手首のスナップを効かせる
- 札に触れた瞬間に力を入れる
- フォロースルーで札を場外まで飛ばす
攻撃的な取り方で、敵陣への攻めに有効
押さえ手(おさえて)
札の上から手で押さえる取り方。確実に札を取りたいときに使います。
- 札の中央を手のひらで押さえる
- 相手より先に触れることが重要
- 払い手より確実だが速度は劣る
近い札や、確実に取りたい一字決まりに有効
囲い手(かこいて)
自陣の札を囲むように守る取り方。相手の払い手を防ぎながら取ります。
- 札の周囲を手で覆うように構える
- 相手の手が入る隙間を作らない
- 守りながら確実に札を確保
自陣の大事な札を守る防御的な技術
渡り手(わたりて)
敵陣の札を取りに行く攻撃的な技術。体を大きく動かして相手の陣地に手を伸ばす。
- 体全体を使って素早く移動
- バランスを崩さないよう注意
- 相手より先に札に触れることを意識
敵陣攻めに必須。送り札を増やすチャンス
札の配置戦略
定位置の考え方
多くの選手は、決まった札を決まった位置に置く「定位置」を持っています。毎試合同じ配置にすることで、暗記の負担を減らし、迷いなく手が出せるようになります。
- 一字決まり:取りやすい位置(利き手側の下段など)
- 得意な札:確実に取れる自信のある場所
- 苦手な札:練習で意識しやすい目立つ場所
段の使い分け
- 上段:敵陣に近く、渡り手で攻められやすい。攻撃的な札を置く選手も
- 中段:バランスの良い位置。主力の札を置くことが多い
- 下段:自分に近く守りやすい。一字決まりや大事な札を置く
左右の配置
利き手側に得意な札を集める選手、あえて逆手側で練習する選手など、スタイルは様々です。大事なのは自分のスタイルを確立すること。試行錯誤しながら最適な配置を見つけましょう。
音の聞き分け(感じ)
「感じ」とは
競技かるたでは、読み手の声を聞いて反応する速さを「感じ」と呼びます。決まり字を聞いた瞬間に体が動く状態が理想です。
感じを良くするには、決まり字の暗記はもちろん、読み手の声のリズムや抑揚に慣れることが重要です。
決まり字のグループ化
似た音で始まる札をグループとして覚えることで、聞き分けが楽になります。「あ」で始まる16首を「あさ」「あき」「あひ」などに分類。
友札への対応
「むらさめの」と「むすめふさほせ」のように、途中まで同じ音の札を「友札」と呼びます。友札は特に意識して区別する練習を。
空札の聞き分け
場にない札(空札)が読まれたとき、手を出さないことも重要なスキル。お手つきを減らすために空札も意識して聞く。
メンタル管理
集中力の維持
1試合50首以上、長時間の集中が必要。呼吸を整え、1首ごとにリセットする習慣を。
失点からの立て直し
連続でお手つきしても、取られ続けても、次の1首に集中。過去を引きずらない。
運命戦の心構え
最後の1枚同士。緊張する場面だが、普段通りの取りを心がける。結果は運に任せる。
楽しむ気持ち
勝ち負けだけでなく、競技かるたそのものを楽しむ。良い取りができたら素直に喜ぶ。