参議篁
さんぎたかむら
わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと
人には告げよ あまの釣舟
歌意
広い海を、たくさんの島々を目指して漕ぎ出して行ったと、都にいる親しい人たちに伝えておくれ、漁師の釣り船よ。
超現代語訳
大海原に向かって船出したって、みんなに伝えてくれない? そこの釣り船の人! 俺が島流しになっても元気でやってるって、都のみんなに拡散希望!
決まり字
わたのはらや
文法解説
【三句切れ】「わたの原」は大海原。「八十島」は数多くの島々。「ぬ」は完了の助動詞。「告げよ」は命令形。
掛詞
なし
補足解説
小野篁(参議篁)が隠岐へ流罪となった際に詠んだ歌。広大な海と孤独感、そして都に残した家族への切実な思いが込められている。