文屋康秀
ふんやのやすひで
吹くからに 秋の草木の しをるれば
むべ山風を 嵐といふらむ
歌意
吹くとすぐに秋の草木がしおれてしまうので、なるほど、だから山から吹く風を「嵐(荒らし)」と言うのだろうなあ。
超現代語訳
山風が吹くたびに草木が枯れていく…。なるほどね、「荒らす」から「嵐」って呼ぶわけか。ダジャレかよ! でも威力ハンパないのは認める。
決まり字
ふ
文法解説
【二句切れ・倒置法】「吹くからに」は「吹くとすぐに」。「むべ」は「なるほど」。「らむ」は推量の助動詞。「山風」を「嵐」と言う理由を説明している。
掛詞
「嵐」の中に「荒らし」の響きを含む
補足解説
文屋康秀は六歌仙の一人。言葉遊び(文字遊び)を巧みに用いた機知に富んだ歌。「山」+「風」=「嵐」という漢字の構成を詠み込んでいる。