後京極摂政前太政大臣
ごきょうごくせっしょうさきのだじょうだいじん
きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに
衣かたしき ひとりかも寝む
歌意
こおろぎが賢明に鳴いている霜の降りる寒い夜、むしろの上に自分の衣の片袖を敷いて、私はひとり寂しく寝るのだろうか。
超現代語訳
コオロギ鳴くような寒い夜に、せんべい布団で一人寝とか罰ゲーム? 寒すぎるし寂しすぎるし、誰か温めてくれる人募集中なんですけど。
決まり字
きり
文法解説
【二句切れ】「きりぎりす」は今のコオロギ。「さむしろ」は寒々とした筵(むしろ)。「衣かたしき」は自分の袖を敷いて(独り寝)。
掛詞
なし
補足解説
後京極摂政前太政大臣(藤原良経)。秋の終わりの寒さと独り寝の寂しさを、虫の音とともに詠む。冷たく澄んだ孤独感が漂う。