中納言兼輔
ちゅうなごんかねすけ
みかの原 わきて流るる いづみ川
いつ見きとてか 恋しかるらむ
歌意
みかの原を分けて流れるいづみ川のように、いつお会いしたといって、こんなに恋しいのでしょうか。(まだお会いしたこともないのに)
超現代語訳
まだ会ったことすらないのに、なんでこんなに好きなんだろ? 知らない人のこと想って胸が苦しいとか、私の想像力豊かすぎない? これが噂の推し活?
決まり字
みかの
文法解説
【三句切れ】「みかの原」は山城国の地名。「わきて」は「湧きて」と「分けて」。「いつ見きとてか」は「いつ逢ったといって(逢ってもいないのに)」。
掛詞
「いづみ」(泉・いつ見)
補足解説
中納言兼輔(藤原兼輔)。まだ見ぬ恋人への激しい思慕を、湧き出る泉に例えて詠んだ。恋の始まりの不可解さと情熱を見事に表現。