大弐三位
だいにのさんみ
有馬山 猪名の笹原 風吹けば
いでそよ人を 忘れやはする
歌意
有馬山の近くにある猪名の笹原に風が吹くと、そよそよと音がするように、そうです、どうしてあなたのことを忘れましょうか(忘れたりしません)。
超現代語訳
笹が「そよ」って鳴るみたいに、「そうよ」私は忘れないよ! ダジャレ言ってる場合じゃないけど、私の気持ちはマジだから。絶対忘れないから安心して。
決まり字
ありま
文法解説
【三句切れ】「有馬山」は兵庫県の山。「いでそよ」は「いやもう、本当にそうですよ」。「人を忘れやはする」は反語(忘れたりしましょうか)。
掛詞
「いな」(地名の猪名・否)、「し」(笹の音・強調の助動詞)
補足解説
大弐三位(紫式部の娘)。「心変わりしたのではないか」という相手の疑いに対し、「とんでもない、忘れるわけないでしょう」と気丈に言い返した歌。