藤原興風
ふじわらのおきかぜ
平安前期 男性歌人
経歴・人物紹介
平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人。隠岐権掾など地方官を歴任した。古今和歌集に8首が入集している。
自然の情景を詠む叙景歌に優れ、特に秋の歌に名作が多い。紀貫之からは「心ふかく、詞たらず(心情は深いが言葉が足りない)」と評されたが、その含みある表現が後世に愛された。
この歌人の百人一首
エピソード・豆知識
「誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに」の歌は、誰を旧知の友と頼ればよいのか、高砂の松でさえも昔からの友ではないと詠んだ孤独の歌。長寿の象徴である松でさえ昔からの知人ではないというイメージが効果的。
高砂は兵庫県高砂市の地名で、松の名所として知られる歌枕。「高砂の松」はおめでたい席でよく用いられた表現だが、ここではその象徴を逆手に取った孤独感の表現として使われている点が巧みである。