道因法師
どういんほうし
平安後期 男性歌人
経歴・人物紹介
平安時代後期の僧侶・歌人で、三十六歌仙の一人。元は藤原敦頼という貴族で、出家して道因と号した。歌に並々ならぬ執念を持ち、90歳を超えても歌合に参加し続けた情熱的な歌人として知られる。
千載和歌集以下の勅撰集に80首以上が収められる多作の歌人。西行とも歌を通じた交流があり、院政期の歌壇で長く活躍した。
この歌人の百人一首
エピソード・豆知識
「思ひわび さても命は あるものを 憂きに堪へぬは 涙なりけり」の歌は、思い悩んでいてもこうして命はあるが、この辛さに堪えられないのは涙だと詠んだ恋の歌。命は強くとも涙は抑えられないという逆説。
90歳を超えても歌合に参加し、鴨長明の「無名抄」には老齢の道因が歌への執念を語る場面が記されている。「歌の道に身を捧げた」という点で後世の歌人・歌論家から高く評価されており、その情熱は歌の修練の理想像として語り継がれた。