大弐三位
だいにのさんみ
平安中期 女性歌人
経歴・人物紹介
平安時代中期の女流歌人。紫式部(57番)の娘で、後冷泉天皇の乳母を務めた。藤原兼隆・藤原定義などに嫁ぎ、夫が大宰大弐(だざいのだいに)であったことから「大弐三位」と呼ばれた。
母・紫式部の才能を受け継ぎ、新古今和歌集以下の勅撰集に80首以上が収録されている。恋の歌に優れ、母とは異なる独自の感性で宮廷歌壇に貢献した。
この歌人の百人一首
エピソード・豆知識
「有馬山 猪名の篠原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする」の歌は、有馬山・猪名の篠原に風が吹いて篠が鳴るように(「そよ」は風の音・「いでそよ」は「さあそうですよ」の意)、あなたのことを忘れるものかと詠んだ恋歌。
母・紫式部が日本最高の散文作家として名を残す一方、賢子は歌人として独自の地位を確立した。「源氏物語」の作者の娘という重い肩書を持ちながら、その才能で歌壇に確かな足跡を残した。