百人一首で強くなる方法
学校や地域のかるた大会で
1枚でも多く取るための覚え方・取り方・練習計画
強くなるための3つのこと
かるた大会で強い人は、特別な才能があるわけではありません。次の3つを積み重ねています。
- 覚える:上の句の最初の数文字を聞いただけで、どの札かわかる歌を増やす
- 探す:試合の前に札の場所を頭に入れ、読まれた札をすぐ見つける
- 取る:札の近くに手を構え、迷わず手を出す
100首すべてを覚えなくても勝てます。まずは20首を目標にしましょう。
まず大会のルールを確かめよう
学校や地域の大会は、会場によってルールが少しずつ違います。練習を始める前に、先生や係の人に次のことを聞いておくと、練習のむだがなくなります。
- 使う札の枚数:100枚すべてか、五色百人一首のように20枚ずつか
- 対戦の形:みんなで札を囲む「散らし取り」か、2チームに分かれる「源平戦」か
- 読み方:上の句から読むか、下の句まで続けて読むか
- お手つきの決まり:違う札にさわったら1回休みか、取った札を1枚返すか
五色百人一首の大会なら、自分の色の20首を覚えるだけで十分に戦えます。五色百人一首のページから練習できます。
1. 覚える:最初は一字決まりの7首
「決まり字」を知ると覚える量が減る
札を取るのに、歌を全部覚える必要はありません。上の句の最初の何文字かを聞けば、どの歌かが決まります。この文字を決まり字といいます。
いちばん短いのが、最初の1文字で決まる一字決まりの7首です。「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」(娘房干せ)と唱えて覚えます。この7首は、読み手の声が聞こえた瞬間に取れるので、大会で確実に取れる札になります。
覚えるのは「最初の1文字」と「取り札(下の句)の最初の文字」の組み合わせだけです。たとえば「む」と聞こえたら「き」で始まる札を探します。
| 聞こえたら | 探す札(下の句) | 上の句 |
|---|---|---|
| む | 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に | |
| す | 住の江の 岸に寄る波 よるさへや | |
| め | めぐりあひて 見しやそれとも 分かぬ間に | |
| ふ | 吹くからに 秋の草木の しをるれば | |
| さ | さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば | |
| ほ | ほととぎす 鳴きつる方を ながむれば | |
| せ | 瀬を早み 岩にせかるる 滝川の |
次に「自分の札」を10首つくる
一字決まりの次は、好きな歌や覚えやすい歌を10首選んで、それを「自分の札」にします。好きな歌は覚えるのが早く、読まれたときに体が先に動きます。どれを選べばいいか迷ったら、初心者におすすめの10首から始めましょう。
20首を覚えたら、決まり字が2文字の歌に進みます。決まり字の短い歌から順に覚えると、少ない量で取れる札が増えていきます。詳しくは決まり字の一覧と覚え方、語呂合わせで覚えたい人は語呂合わせのページを見てください。
2. 探す:読まれる前に勝負は始まっている
試合前に、近くの札を確かめる
札が並んだら、まず自分の手が届く範囲の札を見て、覚えている札がどこにあるかを確かめます。覚えている札の場所がわかっていれば、読まれた瞬間に手を出せます。
取り札は「最初の文字」で探す
取り札には下の句がひらがなで書かれています。全部を読まずに、最初の1〜2文字だけを見て探しましょう。たくさんの札の中から目当ての文字を見つける練習には、札落としが向いています。
さかさまや横向きの札も読めるようにする
散らし取りでは、札が自分から見てさかさまや横向きになっていることがよくあります。家で練習するときも、札をいろいろな向きに置いて、すぐ読めるようにしておきましょう。
取られた札は場から消える、と覚えておく
試合が進むと場の札が減ります。たとえば「あさぼらけ」で始まる歌は2首ありますが、片方が取られたら残りの1首は「あさぼらけ」と聞こえた時点で取れます。どの札がもう出たかを覚えておくと、速く取れる札が増えます。
3. 取る:手の構えとお手つき対策
手は札の近くに構える
読み手の声を待つあいだ、手はひざの前、札のすぐ近くに置いておきます。手をひざの上や後ろに置いていると、それだけで相手に遅れます。
取るときは手のひらで押さえる
大会では「先にさわった人が取り」が多いので、指先でつまむより、手のひらで札をしっかり押さえるほうが確実です。勢いよく払って札を飛ばすと、周りの人にぶつかることがあるので気をつけましょう。
同じ始まりの歌は最後まで聞く
「きみがため」「わたのはら」「あさぼらけ」で始まる歌は2首ずつあり、6文字目まで聞かないとどちらか決まりません。お手つきが多い人は、この3組を先に区別できるようにしましょう。
覚えていない札は下の句で勝負
下の句まで読む大会なら、上の句で取れなかった札も下の句が読まれた瞬間がチャンスです。読まれている間に場を見回して、その下の句の札を探しましょう。
払い手・押さえ手など、競技かるたで使う本格的な取り方は技術・スキルのページで紹介しています。
大会までの4週間練習計画
1週目:一字決まり7首を覚える
- 「むすめふさほせ」と、それぞれの取り札の最初の文字をセットで覚える
- 札流しで上の句と下の句を何度も見る(1日10分)
2週目:自分の札を10首つくる
- 好きな歌・覚えやすい歌を10首選び、合計約20首にする
- 決まり字クイズで、覚えたつもりの歌を確かめる。まちがえた歌は次の日にもう一度
4週目:本番の形で練習し、苦手な札を減らす
- 散らし練習で、100首からランダムに出る本番に近い形に慣れる
- お手つきした札、取れなかった札を書き出して、大会前日までに見直す
大会まで1週間しかないときは、一字決まり7首と、同じ始まりの3組(きみがため・わたのはら・あさぼらけ)の見分け方だけに絞りましょう。
よくある質問
何首覚えれば大会で勝てますか?
大会の枚数や相手によりますが、覚えた札は「上の句の最初の数文字」で取れるので、覚えていない人に対して大きな差になります。まずは一字決まり7首と、自分の好きな札10首の合計約20首を確実にしましょう。20首あれば、どの札が読まれても「これは自分の札かどうか」をすぐ判断できるようになります。
歌を覚えていなくても札を取れますか?
取れます。大会の多くは上の句に続けて下の句も読むので、下の句が読まれた瞬間に場の札から探せば間に合うことがあります。ふだんから場の札を見回して、どこにどの札があるかを頭に入れておくのがコツです。
毎日どのくらい練習すればいいですか?
1日10〜15分で十分です。長く1回やるより、毎日少しずつ繰り返すほうが記憶に残ります。登校前や寝る前など、時間を決めておくと続けやすくなります。
相手のほうが速くて取れません。どうすればいいですか?
速さで勝てない相手には「自分の近くの札を守る」作戦が有効です。試合が始まる前に手元の札を確認し、その札の上の句を思い出しておきましょう。遠くの札を追いかけるより、近くの札を確実に取るほうが枚数は増えます。