🚢 旅・離別の歌
旅立ち、別れ、遠くへの思い...離別を詠んだ歌
全11首
007番
安倍仲麿
天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出でし月かも
008番
喜撰法師
わが庵は 都のたつみ しかぞすむ
世をうぢ山と 人はいふなり
010番
蝉丸
これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂の関
011番
参議篁
わたの原 八十島かけて 漕ぎ出でぬと
人には告げよ あまの釣舟
012番
僧正遍昭
天つ風 雲の通ひ路 吹きとぢよ
をとめの姿 しばしとどめむ
016番
中納言行平
立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる
まつとし聞かば 今帰り来む
024番
菅家
このたびは 幣も取りあへず 手向山
紅葉の錦 神のまにまに
034番
藤原興風
誰をかも 知る人にせむ 高砂の
松も昔の 友ならなくに
060番
小式部内侍
大江山 いく野の道の 遠ければ
まだふみもみず 天の橋立
076番
法性寺入道前関白太政大臣
わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の
雲居にまがふ 沖つ白波
090番
殷富門院大輔
見せばやな 雄島のあまの 袖だにも
濡れにぞ濡れし 色は変わらじ